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愛しの”坊矢ちゃん” 難しい胆嚢胆嚢粘液嚢腫を腹腔鏡手術で乗り越えて元気になってくれました

2024.01.03

初雪の便りが聞かれた頃、坊矢ちゃんのご家族様より腹腔鏡下での胆嚢摘出手術のお問い合わせをいただきました。

主治医の獣医師さんの診断によりますと、坊矢ちゃんの病気は、胆嚢粘液嚢腫(胆管閉塞を伴う)であり、胆嚢摘出手術が必要であるとのことでした。

坊矢ちゃんにとって最も救命率が高くなるよう、ご家族様と連絡を取り合い、主治医の先生と連携しながら、手術を行うタイミングを見つけるため、内科的治療を継続していただきました。

それは、まるで綱渡りのような毎日でしたが、ようやく手術を行うことが出来るベストなタイミングがおとずれ、坊矢ちゃんのご家族様は、全幅の信頼を置いてくださり、坊矢ちゃんの命を私たちに預けてくださいました。

そして、とても深刻な状況でしたが、なんとか手術を成功させることができました。
しかし、胆嚢や胆管はひどく傷ついていましたので組織が融合してくれるかは、手術後の経過を見守るしかありませんでした。

手術後、合併症の心配もありましたが、3日が過ぎ、坊矢ちゃんは驚くほど回復し、元気に食事も取れるようになってくれました。そして1週間を待たずに退院することが出来ました。もし腹腔鏡手術を受けていなかったら、こんなに早く回復することは難しかったと振り返ります。

今、坊矢ちゃんは元気さを取り戻し、日常生活に戻ってくれています。

何より、ご家族様の愛情とサポートがなかったら、ここまでの奇跡的な回復はあり得なかったでしょう。
そして、坊矢ちゃんは、ご両親が助けてくれると信じて、頑張ったんだと思います。

写真は、手術後の坊矢ちゃんです。大きな病気をしたとは思えないくらい、前向きな表情がとても可愛いですね。

文責:江原郁也
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