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獣医さんに「胆嚢に異常があります」と言われたら

2023.07.23

犬の胆嚢の病気(胆嚢炎、胆石、胆嚢粘液嚢腫etc.)は、炎症性変化との戦いです。

長く様子を見過ぎてしまうと、胆嚢破裂、胆管閉塞、そして胆管肝炎などの肝臓障害も引き起こします。そして、手術の難易度も高くなり、手術を行ったとしても完全に治してあげることが難くなります。

私が手術を行った100例のデータをまとめますと、腹部超音波検査にて異常所見を認めた時点で、全ての犬に病理組織学的な異常を認めていました。

過去に報告されている手術成功率は約70〜80%、私たちが経験した腹腔鏡下胆嚢摘出術の手術成功率は約90%でした。

臨床症状、血液検査の異常が認められなくても、腹部超音波検査にて異常を認めた場合には相談して下さい。

胆嚢疾患(胆嚢炎、胆石、胆嚢粘液嚢腫etc.)を持ちながら生活している動物たちは多くいると思います。もし、臨床症状が発現してしまうと、炎症性変化の進行とともに助けられる確率は低下します。

症状を見せないで生活している動物たちも多くいると思います。

早期的な外科的治療を行うことによって、犬の胆嚢疾患(胆嚢炎、胆石、胆嚢粘液嚢腫etc.)の救命率は増加しますので、早期的なタイミングで動物たちの身体に優しい腹腔鏡手術を行ってあげることが出来れば良いですね。

写真は、私の愛犬ニコと腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った3日後のきずあとの様子です。
大切な家族なので、1.6mm、1.6mm、3mm,1cmの小さなきずで手術を行いました(2017年)。

文責:江原郁也
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