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犬の胆嚢粘液嚢腫とは?

2025.01.11

犬の胆嚢粘液嚢腫について知識を深め、愛犬の健康を守るための情報をお届けします。この病気は犬にとって特に危険で、早期発見が重要です。
犬の胆嚢粘液嚢腫(たんのうねんえきのうしゅ)は、胆嚢内に粘液が異常に蓄積される状態を指します。通常、胆汁はサラサラしていますが、胆嚢粘液嚢腫になると粘稠なゼリー状になり、胆嚢が拡張します。この病気は無症状のことが多く、飼い主が気づかないうちに進行することがあります。

症状
初期段階では無症状であるため、飼い主が注意すべき点があります。症状が進行すると、以下のような兆候が見られることがあります:
* 食欲不振
* 元気の喪失
* 嘔吐
* 運動量の低下
重症化すると胆嚢が破裂し、胆汁性腹膜炎を引き起こす可能性があり、これが命に関わる危険な状態となります。

原因
胆嚢粘液嚢腫の具体的な原因は明らかではありませんが、以下の要因が関与していると考えられています:
* 特定の犬種(特に小型犬)
* 胆汁の流れの障害
* 感染症や遺伝的要因

診断と治療
早期発見が鍵となりますので、定期的な健康診断を行うことが推奨されます。診断には超音波検査が用いられ、胆嚢の状態を詳細に調べることが可能です。
治療法としては、胆嚢を摘出する手術が最も効果的です。手術にはリスクが伴い、死亡率もあるため、慎重な判断が必要です。

胆嚢粘液嚢腫を完全に防ぐことは難しいですが、以下の予防策を講じることでリスクを減少させることができます:
* 健康的な食事による体重管理
* 定期的な獣医師による健康診断

愛犬の健康を守るために、胆嚢粘液嚢腫について理解を深め、早期に対応することが大切です。

私たちは、臨床症状が現れない段階において、動物たちの身体への負担が少ない腹腔鏡下胆嚢摘出術を推奨しています。

もし、胆嚢粘液嚢腫、胆嚢炎、胆石などの診断を受けられたとしても、腹腔鏡手術による低侵襲治療が可能となりますのでご相談ください。

©どうぶつ内視鏡外科ネットワーク