腎摘出術

腎摘出術

腎腫瘍

腎臓腫瘍として腎細胞癌や腎芽腫と呼ばれるものがあります。ほかにもリンパ腫という腫瘍が腎臓にできる場合などがあります。いずれも確定診断には組織生検が必要となり、経皮的に針を刺して行う方法や開腹手術を行って生検を行う方法、腹腔鏡を用いて行う方法があります。経皮的な生検では採取できる組織量に限界があることや、穿刺後の止血の確認が行いづらいというデメリットがあります。また、開腹手術を行うと組織を多く採取できますが、腹部を広く切開する必要があるため動物への負担が大きくなります。腹腔鏡を用いた場合は、開腹時と大きく変わらない組織量が得られる上に傷口が小さいので侵襲も最小限で済みます。更には、止血の確認も画面を通して行えるため安全性も高く、検査精度も高い検査を行うことができます。

水腎症

腎臓から膀胱までをつなぐ尿管という管が結石などによって閉塞した時に起こる症状です。尿管が閉塞すると腎臓でできた尿が膀胱に流れなくなり、腎臓から閉塞部までの尿管と腎臓の腎盂という場所に尿が貯留していきます。その貯留量が増えてくると腎盂内の尿が腎臓の実質部分を外側に押し広げていき、水風船のような状態になります。最悪の場合は腎機能が完全に損なわれてしまい無機能腎と呼ばれる状態に陥ります。
水腎症は腎盂腎炎を併発することもあり、重度の腎盂腎炎になった場合には腎臓摘出術を選択する必要が出てきます。

腹腔鏡で腎臓摘出手術を行うメリット

①傷が小さいことから痛みが少なく、動物の回復が早い。
②腎臓周囲の大血管を拡大された鮮明な視野で確認し細やかな手術を行うことができる。
③腹部の奥に位置する腎臓周囲の視野を確保できるだけでなく、止血確認も行えて安全性の向上が図れる。

©CHAM動物内視鏡外科チーム